こんにちは!数回に分けてお届けしている、この色の嗜好問題、本日が最終章となります。今まで連続で読んで頂いた方、ありがとうございます。(今日からの方は、前々回、前回から合わせてご覧下さい\(^-^)/)
さてこの疑問が心の中に引っかかたまま数年が経ちました。そして、私は思わぬ所でその謎について自分を納得させてくれる答えに出会ったのです。
それは、ある作家さんの講演会での事でした。
アート界では有名な方の講演会でした。前半はその方が一時代を築いた作品のスライド鑑賞。この辺りは想定内で、淡々とトークを聞いている感じ。正直、徐々に集中力がなくなりかけた矢先……。話が作家さんの内面的な話題に移った。
そこからは前のめりになるほど、ピンポイントの大変興味深い話でした。
作家さんの証言、
↓
「ある日作品を並べていて、私は赤を使う傾向が非常に強いと、ふと気づいた。あんまり自覚していなかった事が急に自分の中でクローズアップされた。なぜなんだろう?その明確な理由が説明出来ない。長い間疑問に感じた時期があった…。」
あらっ私と同じだ!!(心の声)
更に話は続きました。
↓↓↓
しばらく経ち、久々に実家に帰った日の事、気になる話を聞くことになります。
ひょんな事からお母さんが作家さんの幼少の頃の話をはじめた…。
そういえば、あんたは積み木遊びが大好きだった。そして母親はその積み木の色が「赤」だった……と言い出したというのです。
直感でこの赤だと悟った!そして懐かしい遠い記憶がよみがえってきた。さらに仮説をたてた。
母親が私に偶々(たまたま)与えた赤い積み木が私はとても好きだと感じていた。しかしそれは言葉を知る以前の事であった、だから言語としては説明できない感覚として自分の中に残されていたのではないかということです。
この話、これこそが探していた答えだと今度は私が思った!
つまり、色の無自覚の嗜好問題は、個々の生い立ちの中で言葉を覚える前に目で見たものから結構影響されているという事。
さらには私なりの仮説をたてるならば、
それは乳母車の中で見た自然の景色かもしれないし、誰かが選んでくれたオモチャや服の色かもしれない。ちゃんと目で見て親近感を持ったり気に入った色の記憶がその人の中に生まれてからずっとデータとして残っていたと思うのです。私には作家さんの言葉がヒントになり今まで疑問に思った色の無自覚の嗜好問題がスッキリと解けた気がしました。学術的な裏付けがある話ではありません。が、少なくとも私にとっては一番しっくりと来る答えです。皆様もそんな風に思いませんでしょうか?
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コラムーvol.1の話に出てきたリンゴについて
これが、イギリスでは一般的な青リンゴ、
グラニースミスです。
ビートルズで有名なリンゴでもあります。🍏
フォト:シロクマのコレクション
ちなみに日本のリンゴより小さいです。直径は6センチ位かと思います。ほどよい酸味でさわやかな味が特徴!
私はイギリスでは、皮をむいて食べている人を見たことがありません。小さいのも理由の1つかと思いますが知り合いによれば、皮の辺りには栄養が一杯あるから皮をむくなんて信じられないそうです。(^-^)