皆様こんにちは!
9月に入りました。まだまだ暑い…。
ですが、変わらずマスクが必要な日々。
そんな中ふと、思い出すエピソードがありました。
( ・∇・)本日は数年前、経験した出来事をエッセイでお届け致します。暑い中、マスクではなく、手袋をしていた人に遭遇したお話。
↓
………………………………………………………………………………
そう、あの日も暑い日だった…………。
銀座へ向かう丸ノ内線での出来事。
飛び乗った電車、一つだけ空席があり、そこに座った。その時隣に座る人物に意識をとられた。知り合いではないが、どこかで見た事のある顔。私の右隣…。
テレビに出ている人だっけ?しかしすぐには誰か思い出せない。
思い違い……?と考えながら一瞬視線を落とし、その人物の手を見てハッとした…。
思い出した、間違いない…。記事の通りだ。
「手袋」をしている!
その酷暑の中、その人は寿司を握る手を最適な状態に保つよう手袋をしていたのである。(その方の存在は様々なニュースやドキュメンタリーで取り上げられているし、映画にもなったようだ、私は偶々手袋に関しての記事を新聞で読んだ事があった。)
思い出したその人はミシェランの星取りの常連であり、寿司界の巨匠、
小野 二郎さんであった。
確かその時すでに90才程のかなりのご高齢のはず。
しかし静かな佇まいと対象的に、手袋をしたその手からは生涯現役で寿司に人生をかけていらっしゃる尋常でない強い意思のオーラが伝わってきた。
恐れ多く、話かけはしなかった。けれど、本物、超一流とはどういうことか、その手袋の手を見てリアルに感じるものがあった。
何か崇高で美しいものを感じました。あの日の出来事、ほんの数分の偶然の出会いながら忘れられない経験です。
©️2020 Tomoko's Art 主婦日記
………………………………………………………………………………
追記
(同じ電車に乗り合わせる前から暗示するかのように気になりとってあった切り抜き。)
まさかご本人をお見かけするとは!
私はこの出来事に遭遇し、超一流の人は人の見ないところでも淡々と、真摯に己れの仕事に向かい日々の努力を続けている人なのだとつくづく感じたのでした。最近、暑い中、マスクをしていてあの時の記憶がよみがえったのです。それで今回のアート主婦日記にアップしました。
手につながる似たような話で、著名な画家で母校の教授であったH先生の手も思い出す事があります。アトリエでは気付かなかった先生の手をたまたま一緒に乗り合わせた電車の中で至近距離で見ました。とても洗練された美しい画面を描き出す先生の指先がうっすらと絵の具で色付いていたのが印象的でした。(*これは汚いという意味合いの話ではないです。毎日絵の具を扱っている仕事をする人の手。画家の手だと感じました。)自分の体を使って仕事をする職人さんの手って何て尊く、美しいのだろうとつくづく思います。
それでは、又!(^-^)ゝ゛
今日もありがとうございました。